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2013年10月10日木曜日

水の不思議

水素原子がつくる104.5°という角度が水を特徴付けるのか?

DNAの螺旋・カタツムリの殻も構造・松かさの模様・ヒナギクの花芯部の配列がそれだという。
深い意味のある角度に違いない。
たいがいの分子では、原子は45°60°90°という規則正しい幾何学的な結合をしている。

水は他の物質がしっかり持っている、法則をことごとく破る。
ものすごくありふれたものなのに、極めて特殊なもの。
構成は2個の水素と1個の酸素からなるが元素自体が水素の場合、質量は1だが、同位体は2または3のものも存在する。酸素にしても原子量は16であるが、同位体には17,18のものがある。分子量が18から24に渡る計18種の組み合わせが可能となる。同じ構造式であっても性質はかなり異なり、まさに種々雑多な化合物と言える。


まず誰でも知っている、液体の状態の方が個体の時よりも密度が高く、固体・液体・気体の各状態を持ち合わせる化合物は水しかないこと。氷は水に浮く。分子間距離は水より氷の方が広い。
また酸としても塩基としても振舞う。そのためどんな物質とも反応する。
水は特殊な化合物である。

それから非常に強力な溶剤であること。
なんでも削り溶かしてしまう。
陸地は今も少しずつ水に地形を削られている。
水の力からは何物も逃れられない。

水は比熱が他の物質より大きく、暖まりにくく冷えにくいため、急激な温度変化を抑えている。
太陽は地球が誕生後、放射するエネルギーはすでに3倍に増えている。
しかし海水が、熱を蓄え、熱を遍く移動させて気温を変動を抑えていることが分かる。
赤道付近から始まる貿易風の力も借り、大規模な対流と熱交換そして蒸気から雪へのその華麗な状態の変化、さらには月と太陽の力(重力)も借りた干満によって深海の水を海面にまで戻すことにより、エネルギーを放出させ均一に安定した状態にしている。


水は生きている。農家が儀式で水の入ったバケツに粘土を入れ、その水に向かってセレナーデを人々が歌う。明くる日にその水を畑に蒔くと、それをやらない農家より30%多い収穫が得られたという。水の性質上ほとんどあらゆる物を取り込むことができるが、土と音楽もとりこみかなりの効果を生む。昔からの慣習は確かな意味を持つ。


水は地表の71%砂漠の砂にも15%含まれ地球を覆っている。
太陽系を見ても水が液体で地表に保持されているのは地球だけ。
地球の質量・重力から言って、水素原子を引き止められるものではなかった。
水を合成し保持できること自体奇跡であった。


最初の水は、雨だった。
熱い地表の遥か上で渦巻く蒸気が凝結し、
その後、何百年間降り注ぐこととなり、
はじめての水を受け入れる地表は激しく削られ
光が射し込むのはそのあと。

雨への憧憬。
その時の処女のみずをのみこんだ瑪瑙。
その水影に眺め入る瞳。
無意識の拠り所。
太鼓のリズムー想い出が重く揺らぎ。
わたしもむろん、同じ水を宿し。

水は海に集まり気象を作り出し
台風や竜巻の原因を作る。
洪水。雪崩。津波の猛威と
幾何学的で危うい精緻な雪の結晶。可視光線の美しさを思い起させる虹。
わたしたち地上の生物が生命を維持できるのは
本当に微妙な狭間。

奇跡の水の惑星。
だからこそ遠方から見て美しい。
ラピスラズリの青。
巨大なひとつのせいめいたい。

水に支えられつつ
無意識から意識の明るみに放たれ
地表からあらん限り離れようとしても
他の動植物とともに
相変わらず地表のひとつの層を生きているヒト。
わたしたちの集合無意識はその干満のリズムに
揺られて再び海に行き着く。










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